行事
佐保会東京支部で開催する行事のご案内とご報告です。
2017/08/17(木) 04:48

2016年度(平成28年度)総会記念講演会報告

紡がれる美 ~天平文様とともに~

講師 藤野千代氏

 毎年秋、奈良国立博物館で開催される正倉院展では、宝物の特別展示が行われております。千三百年も前の聖武天皇の遺品、また、東大寺大仏開眼時に使われた品々を皆様もご覧になられたことがあると思います。

 藤野氏は、まず、奇跡の美術館といわれる正倉院について説明されました。

 シルクロードを渡って伝わった美の世界を、当時の職人たちは高度な技術と感性で多くの作品に表現しました。献上品として、繊細な美しい文様が施された品々は、一度も埋蔵されることなく、正倉院内で最高の保存状態で、 現在まで受け継がれてきました。

 明治時代になると公的な模造事業が始まりました。模造は、高度な技術が必要で、当時御用塗師の家に生まれた吉田三兄弟らが、活躍し、その内の吉田包春による模造品は、奈良女子大学に多数、保存されており、大学記念館で、特別公開もされているようです。

 藤野氏は、奈良女子大学ならではの研究対象として、大学と奈良の土地柄にたいへん縁の深い正倉院、その宝物に施された文様に焦点を絞られました。

 氏は、美しい天平文様をひとつひとつ丁寧に読み取り、デザインをデータベース化されました。何種類ものデータ化された文様は、色調変化、部分画像抽出も可能のため、現在、多くの県内企業が利用しています。商品のパッケージ、衣類、風呂敷等の小物、また、近隣商店街の福引ボック(無償提供されたとのこと)等、藤野氏によりデータ化された天平文様は、奈良を印象深く彩っています。

 スクリーンに映し出された天平文様の美しさに見とれつつ、藤野氏がデータ化された天平文様は、次の世代に受け継がれていくものと確信しました。

 講演の最後に、奈良女子大学メールマガジンを配信されていらしたとのことで、奈良の懐かしい映像、最近の奈良を見せて頂きました。さらにご自身で出版されました「ぬりえ天平文様」をお持ちいただき、くじ引きで10人の方にプレゼントいただきました。

藤野千代氏のプロフィール 
理学部物理学科卒業後、三菱電気(株)入社。
理学博士。奈良女子大学兼職時、正倉院御物に施された天平文様をデータベース化する。
現在は、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構所属。

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